フランスの軍事研究所が中国の影響力について分析しています。
この中で、沖縄が特に中国の標的にされている、とのこと。さもありなん、と言わざるを得ません。
沖縄に米軍基地が集中し、沖縄県民の皆さんが大変な思いをされているのは事実です。また、先の大戦とその後の長い占領統治で苦労されたことも事実です。これは本土の人間としては重く受けとめなくてはなりません。
そして、在日米軍の問題を解決するには、地位協定の改定や日米安保の見直しも含め、日本の主権国家としての地位を確立させたものにしなくてはなりません。その点、日本国政府の努力が足りないことも事実です。
しかし、そのような沖縄県民の心情に付け込んで、沖縄県民とその他の日本人との間の分断を生むような工作をさせてはなりません。
特に宣伝戦は中国が得意とするところです。国内の政治情勢を様々なメディアを使って揺るがすこともしてくるでしょう。それにまんまと乗せられるようなことがあってはならないのです。
このフランスの報告書では、まだ日本は、他のアジア諸国に比べて中国の影響力が小さい、と指摘しています。その要因として、日本が島国であることや、政治体制が安定していること、メディアが寡占状態で入り込みにくいことなどが挙げられています。
しかし、こと沖縄に関しては、中国と地理的に近いこともあり、中国の影響を受けやすく、在日米軍の関係で政府に対する不信感も増幅しやすい状況にあります。これは極めて危険です。
敵は静かに笑顔で浸透してくるのです。そのような浸透工作に負けないよう、日頃から国民の間でも防衛意識を高めておくことが必要です。
そのときの参考になるのが、スイス政府が発行している「民間防衛」という書籍です。
この本には、外国からの侵略に常に脅かされてきたスイスが、永世中立国として強い軍事力で国土防衛を果たしていくためには、国民一人一人の防衛意識が重要である、という観点から編纂された国民が国家防衛のためにどういう行動を日頃からとり、どのような心構えが必要か、書いてあります。
どの国とも同盟しない永世中立国を保つには国民一人一人が強い国家防衛の意識を持たなくてはならないのです。日本のように防衛費が少しでも増えると「戦争したがっている」とすぐに国防を弱体化させるようなキャンペーンが行われるのは論外です。戦争しないために、万全の防衛体制を構築するのが平和への道です。
日本でも、このくらいの防衛意識を持つ必要があるでしょう。国防は最大の福祉である。国防なくして国民の安心安全な暮らしは守れないのです。
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軍事や忍術の話。
まさに「武」の世界の話ですね。
「武」は「矛を止める」という意味から、戦をしなくても矛を止めることができるようにすることが本来の意味。戦をせずに敵をコントロールすることができるのが、本来の「武」の姿。
如何なる状況でも国民・国家を防衛することができる戦力や士気があるから、外交が生きてくる。
スパイを放ち情報収集することで、敵と接触するから敵を制することができる。
情報もなく戦略もなく、単に「勝てるだろ。よし、戦おう」というマインドは自殺行為です。
中国の「荘子」の言葉に、
「真人の息は踵を以てし、衆人の息は喉を以てす」
(真人は踵、つまり脚で呼吸をし、衆人は喉で呼吸をする)
があります。
鎌倉 円覚寺のHPより
https://www.engakuji.or.jp/blog/32740/
『昔の真人は、眠っているときには夢を見ず、起きているときには心配がなかった、うまい物を食べるわけでなく、呼吸はゆったりとしている。
真人は踵で呼吸し、衆人は咽喉で呼吸する。
人の議論に屈服しないものは、咽喉から出る言葉があたかも咽喉につかえた物を吐き出すように出てくるし、欲の深いものは、心の働きが浅い』
武術をかじっている人間として言えるのは、
呼吸•脱力•型を通した身体操作は武術の基本です。
それは、眼力•予見力•本質的な言動を産む源泉でもあると私は確信いたしております。
そうした行動実践は国防にも繋がると私は思います。まずは身近でできる「深呼吸」から始めるべきです。
ありがとうございます。
国防は本当に大事ですよね。
国防は最大の福祉である。国防なくして国民の安心安全な暮らしは守れない。その通りだと思います。防衛費はGDPの大体1%という枠があるから、GDPを増やして、国を富ませなくてはいけないと思います。富国強兵です。1%前後というのであれば国民も納得するのではないか。そのためには、手順として財政出動です。岸田総理の所信表明を見たが、PB黒字化目標凍結は謳われていないし、消費税減税もない、ちょっと弱いし、遅いですね。これでは防衛費を拡大できない。総選挙の公約に期待します。
ありがとうございます。
一応1%枠は撤廃されたことになっているのですが、まだその枠は何となく残っています。