先日発売された月刊文芸春秋に、財政健全化をすべきと主張する小林慶一郎氏と、積極財政をすべきと主張する中野剛志氏の対談が掲載されています。
これが実に面白い。
小林慶一郎氏は、驚くべきことに「日本の対GDP比債務残高はすでに未曽有の領域にありますが、これが何%になると国家が破綻するのか、理論的な限界は実は分かっていない。」と発言しています。
いつどうなると破綻するのかはわからないけれど、必ず破綻するそうです。
これに対して中野氏は「わからないのも当然で、そんな限界はないからです。」と明快に返している。
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財政破たんを懸念する財政再建論者の学者は、財政破たんがどう発生するのか説明できないのに対し、財政破たんはないので今は積極財政をすべきと主張する側は、破たんすることはない、と明快に答えている。
これが、この対談のすべてであり、財政破綻論がいかに空虚な「いつか何かが起こるに違いない」という、いつかお化けがでるぞ、くらいの話しかできないことが明確になりました。
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しかし、問題なのは、このような学者が政府の中枢の会議に参加し、財政破綻の懸念を吹聴し、政策決定に影響力を行使し、緊縮財政を継続して積極財政による日本経済の再生を妨げている、ということなのです。
この対談では、小林氏は自ら矛盾した発言もしています。
小林氏は
「日本は自国通貨建てなのでデフォルトは起きない」というのは、国債を発行すれば最後は日銀が買うことが可能ですから、確かにその通りです。」と言いながら
「借金をしすぎて返せないレベルに達してしまえば、国民の側が「返してもらえないんじゃ、日本国債はやめてアメリカ国債にした方が確実だ」と逃げ出してしまいますよね。」と言っている。返してもらえなくなることはないって、言ったばかりじゃないの?
この矛盾に気が付かないのは致命的な●●なのでは?と勘ぐってしまいます。
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もうそろそろ、このような学者を政府の中枢の会議に入れるのはやめたほうがいいです。
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別に中野剛志さんのファンではありませんが、知らない方は中野さんの近著をよく読んだ方が宜しいかと思いますよ。
○中野剛志
「変異する資本主義」(ダイヤモンド社)
https://www.diamond.co.jp/book/9784478114803.html
経済は単に経済だけで動いているわけではない。
そこには、人々の日常生活はもちろん、地理的条件や蓄積された歴史と伝統、またそれらが包含された叡智が宿っている。それらの集合単位が「国家」というものである。
単に、一人の経済学者の観念に基づいた価値観で世の中が動いていると思ったら大間違い!
既存の国会議員や地方議員もそう。
自立心のない人間が政治をしたところで、「刺激的な思想」に飛びつき、仕事をしたように見せかけ庶民を騙す。
しかし、そうした「飛びつき」は「マウンティング」に結びつき、「勝つか負けるか」の"討議"しかできなくなる。そうこうするうちに、外国勢力に隙を突かれる。
ご存知ない方に伝える。
「ハイブリッド戦争」というエゲツない戦いに備えよ!
そのために、必要な精神と心身を鍛え、インフラを整えるべきです!