Categories: 医療経済財政

診療報酬マイナス改定へ

私たちが医者に行ったときにかかる医療費を診療報酬といいますが、これは政府で決定しています。

注射したらいくら、この治療をしたらいくら、と細かく定められています。

来年は診療報酬改定の年

この診療報酬の改定が2年に一度行われますが、来年2022年度はその改定の年。毎回診療報酬の改定時期には、上げるのか下げるのか、の議論が活発に行われます。

これまでの緊縮財政のあおりを受けて、診療報酬もずっとマイナス改定の圧力がかかっています。今回も全体ではマイナス改定になりそう、とのこと。

医者が看護師などの賃金は上げるが、薬の値段を下げて、全体としてはマイナス改定となる、ということです。

製薬会社の利益が減り、薬の開発ができなくなる

これで被害を受けるのは製薬業会。また製薬会社の利益が減り、研究開発投資はできなくなり、不採算部門からは撤退し、その部門は外資に売却することとなります。

日本の製薬会社はワクチンの開発競争から出遅れていたことは、今回のコロナ禍で明らかになりましたが、これだけ利益を削られると、さらに研究開発力が落ち、創薬競争からは脱落することになります。

薬を守ることも安全保障

また、不採算部門の薬は外資(とりわけ中国資本)に売却されるので、日本人の健康を守る薬は外資頼み、ということになるのです。これも安全保障を他国に依存する一例です。

このことについて、動画でも解説しましたのでご覧ください。

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あんどう 裕(ひろし)

慶應義塾大学経済学部卒、大手鉄道会社入社。平成9年税理士試験合格。平成10年独立し安藤裕税理士事務所を開設。平成24年12月衆議院議員総選挙により初当選。以後3期連続当選。議員連盟「 #日本の未来を考える勉強会 」前会長。税理士。

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  • あくまで、私の個人的な感想です。
    幕末から明治にかけての「藩閥政治やへのアンチテーゼ」と「近代」という時代を受け入れられないジレンマを今の日本は未だに引き摺っているのではないかと思えてなりません。

    歴史は過去から今にかけて繋がっております。

    日本人がなぜ欧米の思想を、とりわけ英米の思想に左右するのか?「華夷弁別」という言葉や思考は世界中の国々で実践しているもの。

    自分達の国を見れないということは、自分達の国と交わりを持ちたくないという意思表示をしているようなものです。

    以下のような記事を読むたびに思いますね。

    ・『「新自由主義の生命力」が日本で根強すぎる理由 「右派」も「左派」もきちんと批判する論理がない』(東洋経済オンライン)
    https://news.yahoo.co.jp/articles/1b6a696fd598076928d7cf1ffbcbc9796e57ca6a?page=3

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