税は財源ではない

 前回は信用の創造の話を話をしました。

おカネは誰かが借金したときに生まれてくる

 私たちが使っているおカネは、誰かが借金したときに生まれてくる。

 このことが分かれば、国債とは新たに通貨を発行する行為である、ということが理解できるし、国は国債を永遠に借り換え続けることができるので、返済を考える必要のない借金であることがわかります。

 借り換えのときに、国民から負担を求める必要は一切ありません。

 なぜなら、国債の償還期限が来たら、その国債と同額の国債を発行すれば新たな通貨を発行することができ、それを償還に充てれば借り換えが完了するからです。国民に負担を求める必要は一切ありません。

国債発行を躊躇する必要はまったくない

 だから、国債発行を躊躇する必要はまったくないのです。

 そして、一般的には、国の行政コストは税と保険料でまかなわなくてはならない、と考えられていますが、それは大きな間違いです。

 そのことについて動画で解説したので、ぜひご覧ください。

 税は財源ではなく、国による通貨の回収です。

税の役割は、財源ではなく、経済の調整手段

 税の役割は、国内に流通する通貨の量を調整するものです。国は、税を通じて、国内に流通する通貨の回収を行います。

 したがって、不景気のときには減税して、国内に流通する通貨をできるだけ多く残そうとします。

 逆に景気が過熱しているときは増税して、国内に流通する通貨を回収して減らし、景気の過熱を冷まそうとするのです。

 税は財源ではなく、経済を調整する手段なのです。

 このことを理解せず、税は財源であると誤解したまま政策を立案するので間違った経済政策を実行してしまうのです。

前回の信用の創造を説明した動画はこちら↓

あんどう 裕(ひろし)

慶應義塾大学経済学部卒、大手鉄道会社入社。平成9年税理士試験合格。平成10年独立し安藤裕税理士事務所を開設。平成24年12月衆議院議員総選挙により初当選。以後3期連続当選。議員連盟「 #日本の未来を考える勉強会 」前会長。税理士。

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