野党が大きく変わりつつあります。先日のアベノミクス検証委員会の報告に加え、枝野代表が大学運営費交付金の増額について言及されました。
運営費交付金を充実させる
『立憲民主党の枝野幸男代表は22日、国公立大の収入源となる運営費交付金を「充実させる」と語った。使い道の例として、大学の研究者らの正規雇用化などをあげた。』
『運営費交付金は削られてきた経緯がある。枝野氏は旧民主党政権下を含め「減らしすぎたと思っている」と指摘した。民間資金を調達しにくい基礎研究などへ資金の使途を「転換させてもらう」(枝野氏)とも主張した。』
『枝野氏は国公立大の学費を半減する方針も示している。』
これらの主張は全く正しい。これに「財源は国債」まで明言したら完璧です。
研究開発力の低下原因は予算削減
日本の大学の研究力の低下が止まりません。これは、何といっても運営費交付金などの基礎的な資金が予算編成のたびに削られ、資金が足りなければプレゼンして取ってこなくてはならない状況に改革されたせいです。
つまり、「資金が必要であれば、研究の目的と成果を明示して、資金提供者に納得させなければならない」という方針になったのです。
「国には予算がないので、研究開発予算も選択と集中をしなくてはならない。成果の上がる分野に集中的に投資して、科学技術立国としての日本を立て直そう」という理屈です。
選択と集中は研究開発にはそぐわない
しかし、残念ながら数多い未知の研究の中から、成果の上がる研究を特定するのは非常に困難です。
したがって、成果が見えている既存の研究ばかりに研究費の予算が配分されることになります。
成果が出るかどうかわからないような研究には予算は付きません。
しかし、ノーベル賞級の新発見をしようと思えば、誰も手を付けていない、成果が出るかどうかわからないものに挑戦しなくてはなりません。誰もやっていない、未知のものに挑戦するから新しい発見があるのです。
研究開発には短期で成果を求めるな
そのためには、研究開発には成果を求めずに、自由な環境で研究開発に専念してもらう必要があります。
その環境を整えるのが先進国というものです。予算を削減して成果がでるものだけに予算を付けるのでは、新しい発見はできません。とても先進国の研究開発に対する態度ではないのです。
これからの日本の研究開発力を取り戻すためにも、運営費交付金の増額は必要です。
さらに、若者の就学支援のためにも、国公立大学の学費を減らすことも必要です。日本の国公立大学の授業料は高すぎるのです。
財源は国債でいい
「財源は国債でいいのだ」ということが理解されれば、これらの政策も実現できます。予算編成の方針も大幅に変わります。
野党がこのような主張を始めるのは非常にいいことです。
自民党も同様の政策を言わなければ、遠からず政権担当能力がないという国民からの厳しい審判が下されるでしょう。緊張感をもっていかなくてはなりません。
やっと野党が少しまともな経済政策を打ち出して来ましたが、その他の政策は信用出来ません。
自民党に経済政策で変わって貰うしか無いと考えています。安藤さん始め反緊縮派の方々頑張ってください。
野党も同じ方向に舵を切ることが大事です。日本の不幸は、野党がきちんとした政策を打ち出せず、国民から信頼されていないことです。
だから自民党しかない、ということになります。
そうではなく、自民党が失政をしたら安心して政権を任せられる野党がいなくてはならないのです。
立民党も、一番でなければダメなんだ、ということにようやく気づいたのでしょうか。一番と思っても一番になれるとは限らない環境で、二番でいいなどと思っていたらビリになる。それが、現在です。このようなことは長い政治の歴史の中で、なぜ起きたのでしょうか。繰り返されるものなのでしょうか。それとも、あれが初めてのことで、今回その反省に立って再発は防止されるのでしょうか。
原因を深掘りしていくと、財政黒字化を目指したことに行き着くと思います。QC手法に則れば、再発防止はその原因を排除することです。
いままで財政黒字化が正しいと信じて疑わなかったのは問題ですが、これからは、必要なときに財政赤字、財政黒字を適切に目指す本当の財政政策を与野党ともに追及していくべきですね。その転換が図れるかどうか、です。
研究職を考えていた者としては遅すぎます!
何故、大学の研究開発に力を入れず、予算の削減と人員の削減を行なっていたのか、疑問でした。
国債発行は、単に企業や公務員の給料を上げるためだけにあるのではない!
国力の強化には、地味で地道な研究・開発も重要であることを国民から政治家に至るまで、認識して頂きたい!そうした基盤と伝統や文化とも「交わる」中で、国産化した技術が生まれる。
それと、ブログが読みやすくなりましたね(^^)
レイアウトもよくて、気に入ってます!
遅いですね。
予算を増やすまでいかなくても、少なくとも削減以前の額に戻すだけでもかなり違ってくるでしょう。
基盤的経費も予算化されないようでは、とても科学技術立国などは言えません。
選択と集中などもってのほかですね。
レイアウト変更お褒めいただき、ありがとうございます。
いろいろ進化させていくつもりです。