自民党総裁選挙 高市早苗氏の政策

昨日は、高市早苗衆議院議員が自民党総裁選挙への出馬を正式に表明しました。

高市さんの政策

高市さんの政策は、下記に詳しく書かれています。

https://hanada-plus.jp/articles/815

 税制については多少疑問点はあるものの、他については、いまの日本にとって必要な政策が盛り込まれています。(100%私の主張と合致することを求めても仕方ありません。)

 特に、プライマリーバランス黒字化目標(PB黒字化目標)を当面凍結する、と言われているのは大きい。

 これまでの経緯やマスコミの反応を考えると、財政再建はまったく考えていない、とは言いにくいですから、プライマリーバランス黒字化目標(PB黒字化目標)の当面の凍結だけでも十分です。

大事なのは「投資」

 さらに、成長投資促進をうたっているのは大きい

 アベノミクスで足りなかったのは、まさに投資です

 アベノミクスでは第三の矢とされた成長戦略で、規制緩和や自由化ばかりを促進し、政府が国民に対して支出をすることが国民を豊かにする、という概念が欠けていました。

規制緩和や自由化はデフレ促進策

 規制緩和や自由化は、インフレ期にインフレを抑えるために促進するべき政策です。つまり、デフレ期にこれをやると、よけいデフレが促進されてしまい、デフレ脱却が困難になります。

 これに対して、高市さんは『「政府の借金」が増えることは、「国民の資産」が増えることです。』と明言しています。

 国民が豊かになるためには、誰かが借金をする形で通貨を新たに創造し、国民に渡さなくてはなりません。

資本主義の世界における経済成長の源泉は借金の拡大

 お金とは、誰かが借金したときに創造されます。(信用の創造)また、その借金を返済したときに、せっかく生まれたお金は消滅していきます。

 私たちが日常使っているお金とは、そういう運動をしているものなのです。

 経済が順調に成長しているときは、企業が借金を拡大して投資をするので、政府が何もしなくても勝手に通貨が創造されて国民に渡り、国民が豊かになることができます。

 しかし、不景気になると民間企業は借金を増やすことはせず、むしろ返済して借金を減額する行動をとるようになります。つまり、通貨を消滅させる動きをするのです。

 このときに、政府が借金を拡大して、つまり国債を増発して新たに通貨を発行し、財政支出拡大を通して国民に渡す、という行動をしなければ国民が豊かになることはできません。

 国債を増発して財政赤字を拡大することが必要だったのです。

デフレ完全脱却できないのは財政赤字が少なすぎるため

 この政府支出の拡大、言い換えれば財政赤字が少なすぎたことが、長く続くデフレ不況から脱却できなかった最大の要因です。

 したがって、デフレ脱却のためには、少なくとも成長率2%を達成するまではプライマリーバランス黒字化目標(PB黒字化目標)を凍結し、国債増発によって新たに通貨を創造し、財政赤字を拡大して国民に渡して国民を豊かにすることが必要です。

 【誰かの赤字は別の誰かの黒字である。】

 【誰かの負債は、別の誰かの資産である。】

 【国の借金である国債は永遠に借り換え続けることができる。】

 【日米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルト(債務不履行)は考えられない。】

 こういう「当たり前」のことを主張する総裁候補が出てきたことは、本当にうれしく思います。

 30年にも及ぼうとしているデフレから完全に脱却するために、今回の総裁選挙、ぜひ高市さんに勝ってもらいたいと思っています。

 逆に、規制緩和や自由化などの改革を強力に推進することを明言する候補者が出てきて、仮にその人が総裁になるとしたら、日本は引き続きデフレ脱却することができず、失われた30年が失われた40年となり、先進国から脱落し、米中の属国として生きていかなくてはならなくなるでしょう。

 これまでの「とにかく改革すればよくなる」「改革が足りない」「日本型がとにかくダメなのだ」という論調が好きな評論家とかテレビ、新聞等のマスコミに躍らせれないようにしなければなりません。

10件のコメント

高市氏が総裁になった暁には、安藤さんも衆院選に出馬して当選してください。

私も、安藤衆議員先生に衆議院選挙で当選して、活躍していただきたいです。

消費税の10パーセントは痛かっだす。
事業縮小のため、古い建造物を壊しました。消費税100万円支払いました。消費税の税収は、30兆円でしょう。0パーセントにすれば、家とか車を購入する人が増え、経済が回り景気がよくなると思います。
誤字あり。

消費税は事業者にも大打撃を与えます。それがなかなか理解されないし、伝わりません。「預り金なのだから、事業者には関係ないはずだ」と思い込んでいる人が多いのです。減税すれば、、当然ものは売れるようになるし、事業者の税負担もなくなります。

政治のことは、よくわかりません。
寒くなりますので、健康には、くれぐれもご自愛くださいませ。

ありがとうございます。北原さんもご自愛ください。

アベノミクスでもインフレ率2%までは財政出動と言っていたように思いますが財務省の抵抗に負けてしまった感があります。高市さんがそうならない為に安藤先生は何が重要だとお考えですか?

総裁選でこれを言い切り、自民党の衆議院選の公約にすることです。今回は明確な数字が出ていますから、アベノミクスのときのふわっとした財政出動よりは強くなると思います。

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あんどう 裕(ひろし)前・衆議院議員
慶應義塾大学経済学部卒、大手鉄道会社入社。平成9年税理士試験合格。平成10年独立し安藤裕税理士事務所を開設。平成24年12月衆議院議員総選挙により初当選。以後3期連続当選。議員連盟「 #日本の未来を考える勉強会 」前会長。税理士。